先日のブログでもお伝えしましたが、店頭に展示しているMakers(メイカーズ)のエイジングサンプルは、過酷な状況で着用しても問題ないことをお伝えするべく、ワークブーツ感覚で着用しています。もちろん、コードバンを使用しているモデルも例外ではありません。実際に雨が降っているときにも履いて、しっかりケアしています。
それでも、ご来店いただくお客様の中には、
「コードバンって雨の日は履いてはいけないのでは」
「コードバンは水に弱いから買いたくない」
「雨のシミができるとなかなか消えない」
といったお声は非常に多いです。
もちろん、雨に強い素材ではありませんが、ケアすれば大丈夫です。
本日は、私の靴を例にして、その経過をご紹介します。
Makers (メイカーズ) V TIP BLUCHER #4
こちら、着用して4ヶ月ほどです。
しっかりとケアするのは月に1度。日常的に行っていることは、履いた日はブラッシングをしています。
#4という色は非常に珍しい色であるのと、経年変化を実際に見たかったので、即決定でした。
そんな靴ですが、
雨です。朝は晴れていたのに、夕方から突然の雨。夏にかけて非常に多いことかと思います。
↑濡れてすぐの状態
この時点で水滴を布で拭きとればいいのですが、あえて一晩そのままに。
↑翌日です
表面の水滴はなくなりました。近づくと
水滴のシミです。コードバンの表面はスエードと近いと思っていただけると分かりやすいと思います。水滴が落ちて、その部分の毛がねてしまい、水膨れのようになります。全体的に光沢も鈍くなり、一目で汚れが目立ちます。
もともと磨けば光沢が非常に美しい素材だけに、一度雨にうたれてこの状態になれば、たしかに雨の日は避けたいと思うところです。
ですが、ケアすればもとに戻ります。
今回使うのは、TAPIR(タピール)のレーダーオイルとレーダーフレーゲ。
コードバン用のケアグッズは沢山のメーカーから出ていますが、汎用性があり、手早く、簡単に使えるので、TAPIR(タピール)を取り扱いました。
まずは紐をはずし、汚れ落としブラシで表面をブラッシング。
次に、レーダーオイルを少量布にとり、全体を拭きます。量が多すぎると乾きにくいので、少量で全体の汚れを取るイメージで。
左:レーダーオイル使用
乾いたところで、レーダーフレーゲを布にとり、全体に塗ります。そして、乾いてから艶出しブラシでブラッシング。一度、全体を水分で濡らすことで毛をねかせ、ブラッシングで起き上がらせるイメージです。
※シミが多少残っている場合は、数回繰り返します。
左:レーダーフレーゲ使用
↑ケア前
↑ケア後
シミが消えました。
もう片足も
同じ工程でしっかりケアします。
↑ケア前
↑ケア後
最後に紐をとおして
完成です。
↑雨に濡れる前
↑TAPIRでケア後
今回使用していませんが、レザーソールの場合、雨に濡れて乾燥させた後の状態によってはレザーソールオイルを使用してください。
最後に、いくつか注意事項を。
・雨に濡れた後は、まずは風通しのいい日陰で乾燥させて下さい。その後にケアすることをお勧めします。
・今回使用したTAPIRのケアグッズは無色のモノを使っているため、補色効果はありません。自然な色の抜け・ムラを楽しみたい方にはお勧めです。
・コードバンの色によってシミが取れにくかったり、色が変化する場合があります。(ウィスキーカラーなど)
・乾燥した状態で雨にうたれるとシミが取れにくくなったりします。革は水分以上に乾燥が大敵ですので、定期的にしっかりとケアすることが大切です。。
・全てのMakersコードバンに対して、保証を与えるものではありません。
次回は、さらに状態が酷い場合のケアによる変化をお伝えします。
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