タンニンなめしのまま、後工程の染めを入れないヌメ革。戦時中の物資統制によって、「革の染めもならん!」と言われたかもしれないと想像力を働かせて、ハイラージレザーズでは大戦モデルと呼んで製作した一枚です。
【リー大戦モチーフ】
HIGH LARGE LEATHERS ハイラージレザーズ Guthrie WW2 model
布と違って革は、着ていくことで皺や傷が増えていきますが、人に皺が刻まれるのと同様に「味」として価値を見出す楽しさを提案しています。そして、このヌメ革では、更に「色変しきへん」とする色の変化も価値として足されます。
上の画像は3ヶ月間着用したものですが、下の新品の画像と比べてみましょう。
新品は例えて言うならば「赤ちゃんの肌」のように滑らかで、色味になんとなく透明感があるように感じます。照明に若干黄色が含まれるので、太陽光の下で見るともう少し白く見えることもあります。
一方3ヵ月後のヌメは、皺や擦り傷と色変、テカリが見られます。
これが半年一年と経ち、紫外線の多い季節、湿気の多い季節をくぐり、様々なストレス(摩擦、テンション、曲げ)を与えながら、どのように変化していくのかが楽しみになります。
埼玉大宮店では、この3ヶ月実使用サンプルを試着頂くことができます。サイズ感と経年変化を同時に確認しつつ、店頭で大戦モデルの吟味をお楽しみ下さい。
(編集後記)一昨年から特にデニム、レザー製品の「経年変化」にフォーカスした仕事を強めています。デニムは綾織組織で、表面あるいは繊維の内部まで入った染料がモノとの摩擦で色落ちしていきます。レザーは上述の通り、もう少し複雑な変化を見せることで、味わい深さも多様化しますし、耐用年数も長くなります。
大宮店に来店されるお客様とは、こうした変化に関するお話や、互いの鑑賞を続けることが大きな楽しみになっており、更にケアー(革であればオイル、ワックスについての経験値)にも話が及んでいきます。
レッドウィングのソールリペアサービスもスタートしましたが、「長く大事に使う価値観、良い物を選ぶ本質とその提供」という考えを大切にしています。
>HIGH LARGE LEATHERS ハイラージレザーズ
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